自律神経を整える、癒しの自律神経セラピー

2015.02.23

今回は自律神経セラピーをご紹介します。日本に来てまだ日が浅いセラピーですが、微弱電流を用いた独特の施術法は筋肉が直接深部まで刺激されるものであり、体験者の皆様から高評価を得ています。

ーー 自律神経システムとは

人間のすべての活動に自律神経の働きが大きく関わっていることは、もはやスポーツ界だけでなく健康・美容の観点からも広く周知されはじめ、関心を集めています。

自律神経には大きく分けて交感神経と副交感神経の2つが存在し、拮抗しながら身体を制御しています。
交感神経が副交感神経よりも優位になると心拍数は上がり、血管が収縮し筋肉に血流が送り込まれることにより活発な活動ができる状態になります。

対照的に、副交感神経が優位になると心拍数は下がり筋肉は弛緩し、血管が拡張することにより栄養や酸素が運ばれ老廃物や疲労物質を排出しやすくなります。
車に例えるなら、交感神経は身体を動かす「アクセル」であり、副交感神経は身体を休ませるための「ブレーキ」です。

機械によって微弱電流を帯びたセラピストの手を身体にあてがい、乱れた自律神経を整える技術が『自律神経セラピー』です。自律神経セラピー最大の特徴は施術を受ける身体に触れるのが金属の端子やパッドではなく、セラピストの素手であるという点で、気持ちのこもった素手のぬくもりは、むずかしい理屈を抜きにしても人が心地よく感じるということは誰にでも理解できます。

この自律神経セラピーは子供から高齢者まで誰でも受けることが出来る安全な技術です。従来のマッサージのように力を加えるだけのマッサージではありません。

従来のあらゆるケアシステムを研究し試作品を積み重ねて開発されました特殊な機械から発生する微弱電流を一旦セラピストの足裏から身体に送り、その手指が肌に触れた箇所から電流が流れ伝わり、筋肉が直接深部まで刺激される感覚は従来の技術にもない特殊なもので、初めて施術を受ける人は「初めて受ける施術法で驚いた」、「不思議な感覚だけど心地よかった」など、まだ日本に導入され間もない技術にも関わらず多くの体験者からの評価を得ています。

素手で施術を行う利点としては、もちろん単なるリラクゼーションのためだけではなく、その人の健康・精神状態や施術箇所に合わせた細かい調整ができるというところにあるといえます。セラピストは被施術者にその時の身体の調子を直接リスニングしながら、電気の流れてくるプレートを踏み、その面積や加える力により電流の出力を調節します。

たとえば肺に問題を抱えられている方への施術では、手をあてている背中に肺の形が赤く浮かび上がったり、肺の上に手を当てている時は他の箇所とは違う感覚であったりするなど身体の不調を発見することも実例としてあります。

水分や血液の巡りが悪いことから電気の通りも悪く抵抗となり、それがセラピストの手に違和感となって表れ、こうした箇所へは出力を強くするなどの調整をしながら施術を重ねるうち、少しずつ通りが良くなり、状態も改善していきます。

本人が気づいていない場合であっても、セラピストが異変を発見するケースは多いということからも、リピーターの信頼を得ながら支持されている根拠になっています。

まさに機械ではなく人対人でなければできない施術の仕方であり、世界で唯一の技術です。

また、一旦電流を流す媒体となるセラピスト自身に対しても良い影響をもたらすことも大きな特徴で、毎日サロンで施術を行ううちに自らの自律神経が整い免疫力が上がり、低体温や花粉症が改善されたり、長く子供に恵まれなかったセラピストが勤続2年目にして懐妊した事例もあります。

▼有効性を検証!

自律神経セラピーは、その効果に対するエビデンスを確立させるため専門施設にて身体情報の測定を行い、期待以上の科学的根拠に基づくデータを得ることができました。

各測定の中でも顕著な数値を表したのが血流量で、被施術者の血流量が30分の施術後には施術前に比べ2倍にもなっていたことが明らかになりました。体温は施術者(セラピスト)・被施術者共に約1度上昇しています。

細胞の1つ1つに良質な血液を供給することは健康のための絶対的な条件であり、副交感神経の機能を向上させることによりリラックス状態へ導くだけでなく免疫力を向上させ、内臓の働きを良くし、良質な睡眠を得ることができます。

一般的にトップアスリートは極度の緊張の中でもリラックスできる程の優れた副交感神経機能を持っています。ウェイトトレーニングで筋力パワーをアップするより自律神経レベルを向上させる方がアスリートにとって有利に働くことも少なくありません。休養もトレーニングの内として捉え、効果的なケアを取り入れていくことが多くのアスリートにとって必要です。

また疲労回復と体温の高低は密接に関係しており、緊張し続けるアスリートのストレスは慢性的に高く、低体温になるのが特徴的です。

交感神経と副交感神経のバランスが崩れるとこにより起こる様々な不調の症状の1つにも低体温が挙げられます。血管の収縮の一端を担う自律神経のバランスが崩れている状態、例えば夜もずっと緊張状態が続くのは血管を収縮させる交感神経が優位に立ちつづけている状態であるといえますから、この場合常に体温が低い状態になります。

そうすると夜間の良質な睡眠を取ることが困難になり身体に疲労がたまりやすくなるだけでなく、こうした自律神経の乱れが続くと自律神経失調症になって本格的な不眠症になったり、あらゆる健康リスクが高まるのです。

逆に、体温が高い状態では血管が拡張して血流が上がり、副交感神経が高められている状態であるといえますから、自律神経のバランスを整えることに良質な休養を得るための必要性があるといえます。

日中高まった交感神経を鎮め、副交感神経を優位に立たせることは、簡単な言葉で表現するのなら「リラックス」することです。
フィジカル面からみた場合、先にも述べているように副交感神経が優位である状態が一般的に考えられる「リラックス状態」に当てはまるといえますが、メンタル面からみた「リラックス状態」は、脳波の種類と数値を基準に判断することができます。

ーー 科学的リラックス状態とは

アルファ波は、リラックス状態であると同時に集中力が高まり、ひらめきや創造性を引き出すことにも役立てることができるため、苦手意識の克服や、勉強などはアルファ波の状態のときにすると良いとされています。
自律神経セラピーの施術前と、施術30分後の脳波測定結果を見ると、アルファ波の増減値は施術者(セラピスト)・被施術者共に増加しており、被施術者は20%もの増加がみられました。

アスリートに当てはめて考えると、その日のうちの失敗を反省をしたり、改善法などを考えたいとき・興奮を鎮めたいとき・なにをしてもうまくいかないとき…様々な場合に有効といえるでしょう。

自律神経測定機器により、自律神経セラピーの自律神経への効果を直接測定した結果ももちろんあります。全体の自律神経の機能性を示すトータルパワー、交感神経、副交感神経すべての数値において、自律神経セラピー60分の施術で著しい数値の上昇が見られ、また全体のバランスも整った結果がみられました。

私自身も疲労回復、トレーニング後のケアに週に1度は必ず施術を受けています。
体調がとても良くなることをすぐに実感しています。自律神経セラピーを受ける前は強い刺激のマッサージを頻回に受けていましたが疲労回復にはいたりませんでした。自律神経セラピーの優れた点は自律神経へのアプローチが可能ということです。筋肉のみならず神経系へのヒーリングが可能で心身ともに癒されるケアです。

▼有名トップアスリートも絶賛

また、全日本ロードレース2連覇、鈴鹿8時間耐久ロードレースでも3度の優勝を誇る日本を代表する満身創痍の最速レーシングライダー 秋吉耕佑選手もコンディショニング、ケアに自律神経セラピーを受け絶賛されています。
これまでレース中の転倒で全身のあらゆる部分の骨折で常に身体の痛みや不調を抱えていました。

昨年の鈴鹿8時間耐久ロードレース中の転倒による大腿骨骨折による膝の可動域制限も自律神経セラピーで改善され慢性の疼痛も1回の施術で消失し、何より体調が良好になったことを体験されています。

2015年度 鈴鹿8時間耐久ロードレース選手権大会においてもレース中のコンディショニング、ケアとして導入することを希望されました。アスリートのコンディショニング、ケア法としても今後 普及していくことが予想されます。

微弱電流とはいえ、わずかでも電気エネルギーを使用するものですから 身体の中にペースメーカーや白内障の手術後のレンズ挿入、骨折によるボルト固定、血管内のステントなど金属が埋め込まれている方は残念ながら施術を受けることができません。

また、心筋梗塞、脳梗塞、腎臓病、悪性腫瘍の治療中、重度の糖尿病などの疾患を抱えている方も施術を受けることができない場合もありますので、必ず主治医とご相談されますことをお勧めいたします。

※自律神経セラピーは自律神経の機能向上に大変有用なものですが、医療行為、疾患の治療を目的としたものではありません。